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金言 その(一)

先日の私が愛用している金言二つについてお話しさせてください。

先ず、「逆らわず いつも ニコニコ 従わず」についてです。 何処までも衝突しないで「逆らわず」に進んで行ける強さは、ヨガで身に着けられます。 ヨガは心と身体が一つにまとまって、自分が一番自然で居られる状態のことですが、その ヨガの状態にあると、人は落ち着いて、何事にもじっくりと向き合う余裕が持てるのです。 誰も人と衝突することを望んではいませんが、心が落ち着かないときは余裕が持てないの で、つい相手に批判的な言動を発してしまいます。

また、「ニコニコ」と言うのは、必ずしも笑っている、又顔に笑みが浮かんでいるという ことではなく、心が穏やかで角々しくないということです。 それも、ヨガの呼吸を実践してゆくと自然に身についてくるので不思議です。 呼吸は吐納と言い換えるよう指導しています。 何故なら、息は吐くと自然に入ってくるものだからです。 無理に吸おうとするとかえって身体に緊張が生じ、それが心に陰を作ってしまいます。 心が陰ると、「ニコニコ」はできません。

最後に「従わず」ですが、それは決して反抗するというのではなく、「迎合」しないという 意味で、自分の意見を持つことの大切さを伝えています。


現代の社会では、自分が「こうしたい!」と思うことをはっきり言える人は少ないのでは ないでしょうか? 相手を思いやってつい自分の言いたいことを抑えてしまう人が多いようですが、それは 本当に相手を思いやっていることになるのでしょうか? 表面ではそうかもしれませんが、自分を抑えると心の奥は陰ってしまいます。 つまり、心底から相手に敬意を払っているとは言えません。 では、どうしたら良いのでしょう?

大丈夫です! 心が落ち着いて余裕が持てるときのあなたは、相手が話す言葉をじっくりと聴いていられ ますし、相手もあなたのその態度によって心が落ち着いてきます。 お互いの心が無理なく通じ合えるのです。 そのときの心の状態は、お互いを客観視できる余裕に恵まれているので、最終的に同じ結果 を享受できなくても、お互いの違いを認め合うことができるのです。 とにかく、ヨガの呼吸を使って内側へ目を投じ、心が静まってくるのを待ちます。 心が静まってくると、身体からも緊張が抜けて、特に太陽叢の辺りにゆとりが感じられると、 それは一番バランスの整った強い自然体を生み出す条件なのです。



(写真:尚子先生 Falls Village にて)


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