昨日悲しい知らせが入った。70 代後半で一緒に空手を学んでいた男性門下生がお亡くなり になった。死因は心臓だと聞いたが、腑に落ちないのはその男性はとても愛妻家で他の門下 生にも優しい態度が印象的だったから。心臓は「愛」のエネルギーで育まれるので、何故? という疑問が残った。 自慢ではないが、私は新聞もテレビも見ない生活をもう 30 年以上も続けているから、世間 ずれした見かたなのかもしれないが、世の中は「未知」の出来事で溢れている。しかし、何 故か私たちは「即知(或いは可知)」に惹かれ「未知」を避けて生きているかのように見え る。
ヨガ道は、起こることすべてを「未知」のこととして先入観を入れずに向き合う生き方 を教えるが、実は唯一「即知(或いは可知)」の存在が自分であるという仮定を立てている。 ヨガ経典の一文目「ヨガは今にある」という直訳の内容にそれが隠されている。平家物語の 序文にも「諸行無常(すべて起こることに常は無い)」という言葉で表されているが、自分 (内の世界) 以外はすべて外の世界だから、それは「未知」であると教えている。そうして、 人生の目的は究極的に「自分が唯一の即知(或いは可知)である」という仮定を実証するこ となのだ。 現状は、外の世界で起こる様々な事象に翻弄されやすいので、そういう時こそヨガライフを 日常に戻し、かけがえのない唯一無二の自分と向き合い、外の世界で起こることはすべて 「未知」のものとして受け入れ、サレンダーするだけの余裕を持っていたいと思う。亡くな られた門下生のご冥福を心からお祈り申し上げます。
(ビデオ:綺麗なトンボ 沖縄)
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