日々の暮らしに流されていると、必ずその流れを止めて「この瞬間に在れ」と気づかせてく れる事象がやって来る。それは金沢の自宅で探し物をしているときだった。ある箱を開ける と、中から昔のアルバムが何冊も出てきた。それは探していたものではなかったが、今思う と、必然だったと分かる。他にも亡き母の遺品が収められていたが、前日に東京宅を出ると き、仏壇に挨拶するのを忘れたことが思い出された。アルバムは私が英米に住んでいた頃に 両親と旅行をしたときの写真で埋まっていた。 必然だと思うが、幼少の頃から私は日本が戦った連合軍の英米について興味を持っていた。 大学で国際関係論を学び、後に留学を決意したのもその幼少期の思いが引き金となってい た。留学は唯一両親を説得する選択肢だったので、私はアメリカの大学へ入学することにな った。日本の大学は春に入学だが、アメリカは秋だから、私は 3 か月の夏期を高速バスでア メリカ全土を周遊した。そしてその間に、私は後にイギリスへ渡るご縁を手に入れたのだっ たが、それも必然だと思っている。
以来、今年で 55 年になるが、私はその必然と決めた道 を歩き続けている。25 年前にその道を「ホルトヨガ」と命名した。 「HOLT」は「Holistic-healthLifeTraining」の略で、人間のP(Physical 肉体)、E(Emotion 感情)、M(Mental 思考)、S(Spiritual 霊性)レベルをすべて同時にトレーニングするこ とを意図して作られている。 55 年後の今、私は英米も日本も、すべての地球民はみんな平等の人権を持って生まれてい るが、その人権を扱う方法が異なっているせいで戦争などの衝突が生じることを知った。同 時にヨガ道を歩んだおかげで、その衝突を避ける方法も理解するようになったと思う。後は その方法を行動に移すことが必須不可欠になる。 そのためには「この瞬間に在ること」が永遠の言霊(マントラ)となる。
(写真:フロリダ州のヒルトンヘッドにて)
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